自分でタイヤ交換をする方は多いかと思いますが、トルクレンチは使っていますか?
え、タイヤ交換にトルクレンチなんか、必要ないんじゃない?
という友人が、僕のまわりでは多いのですが、いえいえとんでもない!
タイヤ交換に、トルクレンチは必須です!
この記事では、車のタイヤ交換でトルクレンチがなぜ必要なのか、その理由を「怖い実体験」を交えて解説します。
自分でタイヤ交換をする方は、ぜひご覧ください。
【車のタイヤ交換にトルクレンチは必要?いらない?その1】平成30年度の大型車のタイヤ外れ事故(車輪脱落)は81件!
国土交通省によれば、平成30年度に起こった「大型車(トラックやバス)のタイヤ外れ・脱輪事故」は何と81件!
うち3件は人身事故です。
脱落事故は3年連続で増加しているため、国では「令和元年度 緊急対策」をとりまとめ、大型車ユーザーへの徹底を図りました。
事故を起こした車両の「タイヤ脱着作業実施者」は、大型車ユーザーが半数。
そして発生原因をみると、「トルク管理不備」が17%。
大型車では、タイヤ交換後の50~100km走行後に「増し締め」を行う必要がありますが、その「増し締めでのトルク管理不足」が11%です。
このように、大型車のタイヤ脱輪事故原因の約3割は、トルク管理不足です。
適切にトルク管理を行っていれば、発生件数を大幅に低下できました。
残念ながら、普通車のタイヤ脱落事故のデータはありません。
大型車ほど、タイヤ(ホイールナット)に負担が生じないため、件数的に少ないかもしれません。
ですが、車両のタイヤ脱落が年間で80件も発生している、という事実は知っておいてください。
【車のタイヤ交換にトルクレンチは必要?いらない?その2】車のタイヤ交換にトルクレンチは必要!怖い実体験も
次に、車のタイヤ交換にトルクレンチが必要な理由を、「怖い実体験」とあわせてご紹介します。
タイヤ交換にトルクレンチが必須と思える、怖い実体験
僕がかつて勤めていた小さな会社は、社員が自分たちで営業車のタイヤ交換をするところでした。
そして数ヶ月前に入社した新人社員は、それまでタイヤ交換を自分でやったことがなく、まったく初めての経験。
それでも社長が「経験だ」として、新人を「ナット締め担当」に任命しました。
作業にはトルクレンチは使っておらず、社長は「とにかくしっかり締めろ」とだけ指示して、その日は何とか作業終了します。
そして翌日。
僕が営業で運転していると、ある社員から、
車のタイヤ、異常ないですか?
との連絡が。
聞けば、昨日タイヤ交換した車を運転したところ、足回りがグラグラしてまともに走らなかったそう。
そこで、すぐにガソリンスタンドで見てもらったところ「タイヤが外れかかっていた」のでした。
すぐほかの営業社員にも連絡し、全員がすぐにスタンドに寄ったので事故はありませんでしたが、何台かは「ナットがゆるんでいた」そう。
ホントに「ゾッ」としました…
新人は「俺はしっかり締めました」とは言っていました。
しかし、本人はそのつもりでも、個人的な力の差はあります。
だからこそ、適正トルク値を客観的に判断できる、トルクレンチが必要なのです。
結論:車のタイヤ交換にトルクレンチは必要です!
自動車のタイヤ交換にトルクレンチを使うのは、ホイールを固定するナットの締めつけに、適正なトルクがあるため。
締めつけが弱いと、最悪の場合がナットが外れ、タイヤ脱落事故につながることに。
また締めつけが強すぎると、ハブのボルトに負担がかかり続けます。
その結果ボルトが折れ、やはりタイヤ脱落事故につながる可能性も。
このように、ナットを適正トルクで締めることは、事故防止につながります。
そのため、自動車のタイヤ交換にはトルクレンチが必要といえます。
もちろん、走行中にタイヤがパンクしてスペアタイヤに交換したという、緊急時にはやむを得ません。このときは、しっかりナットを締めて、スペアタイヤが外れないことだけを考えましょう。
自動車のタイヤ交換におすすめのトルクレンチ:【E-Value】プレセット型トルクレンチ ETR4-200
自動車のタイヤ交換におすすめするトルクレンチは、僕も使っているE-Valueのプレセット型トルクレンチ ETR4-200です。
E-Valueとは、大工道具や電動工具の商品開発・販売・輸出入を行う藤原産業のベーシックブランド。
価格が安く、品質が高い工具が多いのが特徴です。
プレセット型トルクレンチ ETR4-200は、トルク設定範囲が「40~200N・m」ですので、軽自動車から普通自動車のタイヤ交換に使えます。
17・19・21mmのソケットが付属しており、すぐにタイヤ交換が行えます。
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの「トルクレンチ」人気ランキング
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの「トルクレンチ」人気ランキングは、こちらからご覧いただけます。
「どのトルクレンチがいいか」を選ぶときの参考にどうぞ。
・Amazon:トルクレンチ の 売れ筋ランキング
・楽天市場:トルクレンチランキング
・Yahoo!ショッピング:「トルクレンチ タイヤ交換」のランキング
まとめ:自動車のタイヤ交換には必ずトルクレンチを
今回は、車のタイヤ交換でトルクレンチがなぜ必要なのか、その理由を「怖い実体験」を交えて解説しました。
僕は以前から、タイヤ交換にはトルクレンチを使っていましたが、この「怖い体験」があってから、よりその大切さを周りに説くようになっています。
そして、ナットは「強く締めつけておけばいい」わけじゃないことも、おわかりいただけたかと思います。車のタイヤ交換には必ずトルクレンチを使用し、安全な走行につなげましょう。
◆「”車のサブスク”と”カーリース”の違い」を知りたいときは、記事「「車のサブスク」と「カーリース」の違いて何?」をご覧ください。
◆おすすめの電動工具やDIY向け通販サイトを知りたい方は、こちらの記事が参考になります。
参考文献・サイト・データ
この記事では、こちらの文献やサイトを参考にさせて頂いています。
- 書籍『わかる!使える!ねじ入門』日刊工業新聞社 橋本 真治 著
- サイト『ココミテ』トラスコ中山
- サイト『ボルトの錆や左後輪に注意!車輪脱落事故3年連続増加「厳しい状況」』国土交通省
コメント